会社設立する際には事業年度を定める必要がありますが以下の点に留意しましょう!
1.免税事業者となる
(1)ケース1(消費税の納税義務が2年間免除)
会社を設立すると、原則として消費税の納税義務が2事業年度免除されますので、設立日からもっとも長い期間になるように設定する方法
例えば、平成30年2月19日に会社を設立した場合に、事業年度は2月~翌年1月末になるようにします。
会社を設立するケースでもっとも多い定め方かと思います。
(2)ケース2(消費税の納税義務が1年7か月間免除)
前事業年度開始の日以後6か月の期間(「以下、特定期間という。」)において、売上高および給与等支払額が1000万円を超える見込みがある場合には、原則、消費税課税事業者となりますが、初めの事業年度を7か月以下にすることで1年7か月消費税免税事業者とする方法
ここでのポイントは売上高および給与等支払額の両方が1000万円を超える場合です。
例えば、平成30年2月19日に会社を設立したが、特定期間(平成30年2月19日から平成30年7月31日までの間※特定期間の特例)で売上高が1000万円を超える見込みがあり、かつ、給与・賞与も1000万円を超える見込みがある場合には、初めの事業年度を7か月以下(平成30年2月から平成30年8月31日まで)とすることで、2期目の消費税はかからなくなります。
ここで、特定期間6か月間とか事業年度7か月以下とか数字がややこしいと感じた人は、
会社設立月に7を足して先月末までを最初の事業年度とすると覚えましょう!
2/19設立→7を足す→9/19→先月末8/31→最初の事業年度は2月~8月末まで
(3)ケース3(免税事業者または課税事業者を選択)
特定期間において、売上高が1000万円を超えるが、給与等支払額が1000万円を超えない場合には事業者の選択によって免税事業者または課税事業者を選択できます。
通常、消費税を支払いたくない事業者は多いと思いますが、事業の内容によっては消費税の還付が発生する場合があるため、あえて課税事業者を選択することが可能です。
ややこしい消費税の話は以上です。
後は気楽に読める話です。
2.グループ会社であれば、グループ会社で統一する。
グループ会社とはビジネス用語ですが、会社法上の親子会社や兄弟会社なども総称して言います。会社法上、事業年度終了後3ヶ月以内に定時株主総会を開催することが定められており、議案によっては小会社で提出された議案を親会社で承認する必要があることからグループ会社で統一することが多いです。
3.在庫の少ない時期を選ぶ
決算には棚卸という作業を行う為、在庫の少ない時期を選ぶ。
4.顧問税理士の繁忙期を避ける
日本は、企業の多くが決算月を3月に設定しています。行政も同じです。
そのため、四半期で3月、6月、9月、12月の決算が多いので、顧問税理士の繁忙期を避ける。
以上、簡単ながら会社設立時の事業年度の定め方についてお話させていただきました。
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やまぎわやすたか司法書士事務所 司法書士 山際 康峰