相続

ご相談事例

  • 相続した不動産の名義書換をしていない
  • 亡くなったおじいさん・おばあさんの代から名義を変えていない
  • 相続した銀行預貯金の名義書換をしていない
  • 銀行口座がわからない
  • 銀行通帳がない
  • 自分で戸籍収集してみたが、上手くいかない
  • 相続人・親戚が判明しない
  • 相続人と連絡が取れない
  • 失踪宣告の手続きをする必要があると言われた
  • 不在者財産管理人の手続きをする必要があると言われた
  • 認知された相続人がいるかもしれない
  • 法定相続分が分からない
  • 遺言書がある
  • 遺言書を開封してしまったけど大丈夫でしょうか
  • 亡くなった親の不動産を売却したい
  • 団体信用生命保険による担保権を抹消するように銀行から言われた
  • 相続税の申告にも相談に乗ってほしい(提携の税理士をご紹介いたします)
  • 相続するのではなく、相続放棄した方がいいか教えてほしい

専門家に依頼するメリット

ストレスからの解放

資料作成や手続きにおけるストレスがなくなります!

手続きが迅速

手続き経験豊富なプロだからこそ手続きが迅速!

プロに任せられる!

役所が空いている平日に時間がとれなくても代わりに依頼ができる!

更に弊所へ依頼するメリット

私自身が父の他界をきっかけに司法書士を目指したこともあり、お客様のお気持ちを最も大切にしています。

比べてみると安い!

相続による不動産の名義書換の世間一般的な司法書士報酬の相場は10万円~としているところも多いですが、弊所に依頼していただくとお安くお受けすることが可能です。 なお、司法書士報酬以外に登録免許税等の実費が必要になりますのでご注意ください。

お手続きの流れ

打ち合わせ
戸籍・評価証明書の請求
お見積書ご提示
委任状・遺産分割協議書に押印
法務局へ登記申請
約1~2週間
登記完了
書類一式お渡し

お客様にご用意いただくもの

  • 固定資産税納税通知書・課税明細書(お手元に無ければ不動産の所在地を教えてください。)
  • ご実印
  • 印鑑証明書
  • 本人確認書類(運転免許証など顔写真付のもの)
  • 権利証(または登記識別情報)

費用について

相続にかかる費用

① 司法書士報酬
② 登録免許税
③ 実費
※お客様ご自身でお手続きされても ② ③ の費用はかかります。

見積もり例

① 司法書士報酬
89,800円(税抜)

※相続人の数・事例によって異なります

② 登録免許税
不動産の価格 2,000万円の場合
80,000円
③ 実費
  • 戸籍取得費用
  • 登記事項証明書
  • 郵送費等

※戸籍の取得通数等によって変わります。

不動産の価格 2,000万円の場合
合計:180,000円(概算)

相続の開始 相続登記

残された家族には葬儀の手配など悲しみもそこそこに、しなければならない様々な手続があります。

また、手続を放置することで不利益を被る事柄もあります。

近年は個々の終活にも関心が高まっていますが、まだまだ亡くなった後故人の生前の暮らしむきや交友関係について、財産の状況について、そして一番大事な故人の意思についてほとんど知らないことに途方に暮れる家族もいらっしゃいます。

住環境も昔のように二世代三世代が一緒に暮らすというような家族は少なく、例えば親が亡くなった後 親や幼い自分がの暮らした実家ではあっても年金や保険、不動産などの大切な権利証書や通帳は、遺言書はどこにあるのか? といったような単純なことから日常必要な支払いはどの様にされていたのか?債務(借金)ないだろうか?ローン返済は?税制上の優遇措置や補助金の制度についてなにかあるの?

何から手をつけていいのか・・・

相続が開始すると、プラスの財産だけではなく、マイナス財産(負債)も相続されます。

まず、相続人となる親族の範囲の確定、調査が必要となります

故人の財産について、一カ所にわかりやすく保管されていたり、遺言や終活ノートなどに家族に存在や保管場所の周知がされているなどの例はまだ少なく、そういった場合をのぞくと、承継財産の調査、どの金融機関に口座があって、残高がどのくらいあるのか。未収の売掛金は無いのか。未払いの債務はないか。

そして、それらのどこまでが相続財産の範囲となるのかの確定、調査が必要となります。

また、近年は離婚、再婚の増加、養子縁組、子供を持たない夫婦など家族関係も複雑、多様化している上に、繋がりも希薄となっていたり、相続人となる親族の範囲の調査も必要となります。

遠方に暮らしているなど、普段付き合いの無い親族や連絡先のわからない相続人の存在など、相続人となる、現役でお仕事を持つ方にとってご自身での調査が困難な場合も少なくはないかもしれません。

また、一の相続の手続が終わる前に、もしくは手続がなかなかすすまないうちに新たな相続が開始することも。

こういった場合相続関係はますます複雑になり、スムーズな手続のためには遺産分割協議等が必要となってきます。

相続財産のうち、マイナスの財産がプラスの財産より多い様な場合「相続放棄」をするこができます、その場合放棄をすると初めから相続人でなかったことになります(相続人の地位喪失)。

そのため、一部相続放棄ということは出来ません。

その場合は相続財産の範囲で債務を負う「限定承認」をすることができます。

これらは、することができる期間(相続開始、相続する財産があることを知って3ヶ月)が定められていたり、様式(相続人全員でする必要)にも定めがあるので注意が必要です。

相続が開始すれば相続人につき、法定相続分の割合で財産は承継されますが、相続関係や財産の性格によって、いくつもの共有関係が発生することになります。

特に土地や建物などは複数人の共有となることで、売却をしたい、収益さらに担保を設定したい場合にしても手続が煩雑で、相続関係によっては困難になる場合もあります。

なので一般的には、相続人全員による遺産分割協議によりそれぞれ財産を分けることになると思いますが、遺産分割協議で取得した財産については、動産については引き渡しや登録、債権については通知または承諾、不動産については登記、といった対抗要件、いわゆる名義の変更がなければ他の第三者(譲受人、相続債権者による差押等)に権利を主張できません。

また、相続人の中には事情があって自己の相続分について処分人もいるかも知れません。

特に不動産については、一部の相続人からの譲受人が共有関係に加入するなどしては、処分の困難や、それこそ資産価値に影響が出ることにもなりかねません。

相続財産の不動産については、すぐに誰が住むわけでもない、すぐに処分する予定が無い、相続関係の調査をする余裕が無いなどで、放置したまま数次相続が生じ相続人の確定の困難から空家となるケースも多くなっています。

全国の空家数は毎年右肩上がりで増加し、総務省統計では2018年では848万9千戸となっています。

空家の適性管理について行政の指導を受け、特定空家に指定され、その状況が改善されない場合、所有者(相続人)に対し市町村から状況改善の勧告がされると、固定資産税の優遇措置が適用されず、従来の土地の6倍もの税金が課せられることとなるなど、大きなデメリットもあります。

遺産分割協議が整い相続財産の帰趨が確定したら、名義の書換、相続による所有権移転登記ができることになります。

不動産の権利に関する登記は本人が出来ることは当然ですが、司法書士が代理することができます。

相続による所有権移転登記には、必要となる添付書面として、登記原因証明情報、被相続人(相続される人)の死亡から出生まで遡る戸籍謄本、相続人全員の戸籍謄本、 遺産分割協議書(相続人全員の実印での押印)、所有者となる相続人を除く相続人の印鑑証明書、所有者となる相続人の住民票の写し、代理権限証明情報(司法書士が代理する場合)の書類が必要となりますが、戸籍謄本は本籍地で取る必要があり(郵送請求可能)、出生から死亡までの戸籍の収集について本籍が生涯変わらず一カ所にあることは珍しく、分家、婚姻、養子縁組、離婚以外にも転籍していることも多く数カ所の役場において収集する必要があり、古いものの場合現在の様式とは異なる上、手書きの文字が読みづらいなど、簡単とはいえないケースも多々あります。

また相続人全員の戸籍謄本もそうですが、遺産分割協議については相続人全員をもってしなければならないため、相続人についても先程にもふれた相続人が誰なのかの確定の必要があり、全員とのコンタクトを要することも相続関係によっては(付き合いのないよく知らない相続人や、非嫡出子の顕出等もないとはいえません)遺産分割協議書作成のハードルが高いものとなることもあると思います。

こういったとき、司法書士に依頼された場合、相続人の調査、確定および連絡、戸籍の収集、その他必要添付書類の準備など煩雑な手配から登記申請手続まですべてを委任することができます。

相続関係の確定、不動産登記をすることによって、新たに融資を受け担保権設定登記など、売却による所有権移転登記以外にも、処分が可能となります。

処分の予定がないからといって、手続をせずに放置をすることで、相続人がさらに複数の相続人に相続され相続関係者が増えることによって、ますます複雑になり協議が困難になり、遺産分割協議に何年も費やしている(事実上の放置)例も珍しくありません。

遺言書を作成しておくということは、このようなことや、そのほかのトラブルを事前に回避し、相続人間の揉め事としないために大きく貢献すると思います。

自筆証書遺言については平成30年相続法改正でより利用しやすくなったと思いますので作成するのもよいと思います。

相続放棄と遺産分割協議

葬儀が終わって、初七日、四十九日の法要・・・ 残された遺族にはやるべきことがたくさんある中、相続財産や、相続人について調査し、相続人間で話し合いの場を持つことは後回しになりがちかも知れません。 また、親族が一堂に会するとは言え、葬儀のその日に相続財産について話し合うのは憚られる・・・などで今日に至っている。 そのように相続手続を放置していてもなんら不利益を被ることはないのでしょうか? 相続の開始と同時に相続財産は法定相続分による割合でそれぞれの相続人に承継されます。 金銭債権などの可分な債権はもちろん、土地や建物等の不動産は持分という形で共有状態となります。 そしてそれらの積極(プラス)財産だけではなく借金などの消極(マイナス)財産もまた相続人それぞれで共有されます。 実際、プラスの財産を超える借金があることが明らかな場合は相続放棄をすることで、相続人の地位を喪失することによって被相続人の債務を負わないこととすることができますが、当然プラスの財産も相続することは出来ません。 相続放棄は家庭裁判所に申述することによっておこないますが原則3ヶ月の期限(熟慮期間)が定められています。 相続放棄の効果は絶対的なので、期限や条件を付すことはできません。また3ヶ月の期間内であっても撤回することはできません。 被相続人にどれほどの預金や証券、不動産があり、また不動産の価値はいくら位なのか、借金売掛金などの債務が無いか、連帯保証人になっていたりしないか、などプラスの財産とマイナスの財産のどちらが多いのかの調査をしなければなりません。 商売をされていた場合など遺族においてすぐに把握することは難しく、3ヶ月経過後に借金が発覚ということもあるかも知れません。 どちらが多いのか分からない場合は、プラスの財産の範囲でしかマイナス財産を承継しない(マイナスが多い場合は相続するものはゼロ、プラスが多ければ“おつり”がくる)限定承認をすることもできますが、こちらも同じく3ヶ月の期限がある上に、相続放棄が放棄したい相続人単独ですることができ、財産目録も不要であるのに対し、限定承認は財産目録を作成、提出し、法定相続人全員でする必要があります。 相続財産の具体的な把握に加えて、全相続人の把握が前提となります。 相続人と一言で言っても、離婚や再婚もめずらしくなく家族の形がそれぞれである現代、それと同じように、またそれ以上に相続人の関係や範囲にさまざまなケースがあり、なかなかハードルが高いものといえるでしょう。 この3ヶ月の熟慮期間については一定の場合に伸長の申し立てをすることができますが、こちらも相続放棄、限定承認、と同じく家庭裁判所に対する申し立て手続となり、万が一認められなかったとき(伸長されない)のことを考えると、申し立てるタイミングについても余裕をもってする必要があり、その点も含め専門家に相談すると安心でしょう。 なので、相続放棄が単独でできるとはいえ、他の相続人に対して 「財産は要らないから放棄するよ。」 などと遺産分割協議に際して言っただけでは、相続放棄の効力は発生しないので、プラスの財産は遺産分割の内容となりますがマイナスの財産(債務)の承継(しないこと)は債権者に対して対抗できないので注意しなければなりません。  すなわち、財産は相続しないのに債権者からの取り立てに対しては債務を承継しないことを主張できない、という結果になるのです。  相続放棄、限定承認は要式行為であり、裁判所に対し申述することによらずに効力は生じないのです。 相続放棄が受理されるとはじめから相続人では無かったことになりますが、何もせず3ヶ月経過した場合や相続財産を費消してしまった後は相続人であることが確定し、相続放棄はできなくなります。 なので被相続人の所有する建物の賃料を取り立てたり等する場合にも注意しなければなりません。 単純承認したものとみなされることとなり、この場合もまた相続放棄することができなくなります。 単純承認(相続)した結果、相続人全員で不動産や動産を共有、使用することとなるのですが、共有はともかく使用となると、もちろん現実的ではないので相続人間で話し合い(遺産分割協議)をすることになると思います。 この話し合いも相続人全員でする必要がありますし、なかなかまとまらず揉めることもよくあることは皆の知るところであり、なかなか前に進まないことも多く、調停や裁判になり、何年も前に進まない「争族」も在ります。 そうでなくとも相続人の行方が知れず連絡が取れないなど協議が出来ない、そもそも誰が相続人となったのかわからない、他の相続人と折り合いが悪くもうずっと疎遠でありなるべくなら関わり合いたくない、などで協議ができていないこともあり、放っているなど・・・ このようにして放置することによる問題やデメリットはないのでしょうか? そして ・遺産分割協議はいつまででもすることはできるのでしょうか? ・一旦話し合いで決めた内容を撤回することはできるのでしょうか? ・相続人が幼い子供の場合は? ・反対に相続人が年老いて意思、判断能力が低下していたら? ・まだ知らない財産(債務)が、相続人が、後から判明したら? 実際、理由はさまざまですが、相続開始から何年も放置の状態にあるケースもあります。 特に土地や建物などの不動産が家主のいない状態で空家化しているものも多くあります。 放置することで共有状態にある相続人に新たな相続が開始し共有者が鼠算式に増え、所有者の追跡が困難となり適切な管理がされない荒れ果てた空家が社会問題となっています。 荒れた空家に対しては自治体により「特定空家」に指定され改善の勧告を受けることで、固定資産税の優遇措置が受けることができなくなり、従来の何倍もの税金がかかることになります。 また、不動産の名義を亡くなった被相続人のままにしていたため、いざ処分をしようとする段になって、いくつもの前提となる登記が必要になり、いくつもの相続が重なることにより、共有者が増え、手続や添付書類も増えることによる煩雑さだけでなく、費用もかかります。 そのほかにも、共有状態で放置したことで、知らぬ間に他の相続人の自己の持分の譲渡や、他の相続人による担保権の設定、差押などのリスクもないとはいえません。 ただでさえ複雑な共有関係に相続人以外の第三者が当事者や利害関係人として、参入するなど、手続の進行の困難は想像に難くないですね。  このようなリスクが不動産等について相続登記をせずに放置する場合には考えられます。そのような場合も含め、数次相続が発生するなど、手続に関与すべき相続人が多数とな りなにから手をつけていいかわからない・・・。 このような場合、相続人の調査から相続登記まで一貫して、専門家である司法書士に依頼するのがよいでしょう。 また、遺産分割協議の内容によって登記手続や件数、登録免許税額が変わってくることもあります。 ・遺産分割協議に期間の制限はありません。 ・遺産分割協議は相続人全員でする必要があり、撤回、変更をする場合も全員で遺産分割協議をすることになります。 ・相続人が未成年の場合は親権者が、親権者も相続人の場合は特別代理人が代わりにおこないます。 ・相続人の意思能力に問題がある場合は後見人等が代わりにおこないます。 ・遺産分割協議後に知れない相続人の存在が明らかになった場合、遺産分割協議は無効となります。非嫡出子の存在については協議と認知の先後により無効か、価額のみによる支払いかに分かれます。 これらについても、相続問題の専門家である司法書士にお気軽にご相談ください。

遺言書を書くその1

突然訪れた相続の開始。 遺言書が無かったら? ・自動的に各相続人に、プラスの財産、マイナスの財産(債務)全てが法定相続分で相続されます。 ・相続人間の遺産分割協議において分配することができる。 ただし、法廷相続分と異なる部分に関しては対抗要件(登録、登記、通知または承諾) を具備しなければ相続人以外の第三者に対抗出来ない。 例えば債務については債権者が知るところではないので、債権者の承諾がなければ債 務の移転を債務者に対抗出来ないため、各相続人が法定相続分での請求を受けることとなります。 遺言を見つけたら? 開封をせず、そのままの状態で家庭裁判所において、遺言書の検認の申し立てをする必要があります。 ・検認申立書と相続人全員の戸籍類の提出 ・相続人全員の出席 ・遺言書の内容の確認 により遺言書に検認証書が添付され法的効力(相続財産移転手続が可能に・・)が備わり、遺言に基づいて預貯金や株、動産や不動産の相続手続が出来る様になります。 返せば、自筆証書遺言は検認手続をしなければ、そのままでは遺言者の意思は達成されないこととなります。 *近年「終活」がフューチャーされていますが、終活で言われる「エンディングノート」がありますが、自筆証書遺言には作成様式に規定がありそれを満たしている場合を除きエンディングノートには法的効力はないため作成者のリクエストとして遺産分割協議にて忖度されることに期待することとなります。  同じように遺言書を作成しても記載文言や様式に不備があれば法的効力が認められなかったり、意図する効力が認められなかったり、無効となる場合もあります。 作成にあたっては行政書士や司法書士などの専門家のサポートを受けることで、そういったリスクを避け、また相続全般(財産の承継、登記等相続した権利の保全)を含め相続における対策ができることで、相続の開始によって権利、財産、債務、以外にも税制上の優遇措置や公的補助等の制度に関してもそれぞれ備えておくこともできます。 ・・・たいした財産はないから遺言書なんて必要ない? 確かに現状では遺言書を作成する人の割合はまだ少なく、多く占めるのは相当の相続財産がある場合かもしれません。 でも「財産が多くない方が相続で揉める」という話も聞くのは、遺言書がないせいもあるのでしょう。 日本人の平均寿命は男性女性ともに80歳を超え、高齢化社会に伴い単身高齢者も増え、認知症の問題に加え、離婚や再婚、家族や夫婦の形の多様化、複雑化の残された配偶者、子、パートナーへ与える影響は少なくありません。 少し前に、「法律上(紙の上で)、夫婦ではない事実婚なのですが・・・」いわゆる内縁関係にある方(40代女性)から公正証書遺言作成についての相談を受けました。 実態上夫婦同然であり、事実婚解消の際には財産分与の規定(民法第768条)が準用されお互いに協同して形成した財産等の分与がされますが、パートナーに一方が死亡した場合、夫婦同然に暮らしていても、夫婦同然であったパートナーに相続権はなく、当然相続分もなく遺産分割協議にも参加することは出来ません。 関係を解消した場合には財産の請求ができるのに対し一方が亡くなったときは請求できません。 それぞれの事情や意向があって事実婚を選択するも、残される互いのパートナーついて、またパートナーとの将来、暮らしや財産の形成を考えたとき、遺言書によって事実婚のデメリットを少しでも法律上(紙の上で)補完することができることになるのかもしれません。 遺言書は残される人が争うことの無いよう、暮らしに困ることの無いよう、そして自身の最終意思を伝えるものですが、それは人だけではなく家族同様のペットに関しても同じでしょう。 しかしペットに財産を相続させることは出来ません。 では、残されたペットのためにできることはないのでしょうか? 自身亡き後、誰かにお世話をお願いしなければならないでしょう。 はたして本当に引き受けてくれるのか? 大切に最後までしっかり面倒を見てくれるのか? その場合、遺言によって、面倒をみてくれるひとに財産を譲ってペットのお世話をお願いする「負担付遺贈」をするという方法があります。 もちろんたいせつな「家族」であるペットのお世話をお願いするのですから、当然お願いする方には生前からお願いしておくといったコミュニケーションも大切になります。 遺言書を書くことは相続に関するトラブルを避けるだけでなく、大切な人のためになにが出来るか、その期までをどの様に生きるかにも関わることでもあります。 また、最近ではネット銀行の普及や、メガバンクでは通帳を廃止しているところも多くなっており、財産の把握が難しくなっています。 家族が遠隔地で暮らしているため、生前の状況や交友関係や債権債務の存在も知れない等、 また逆にネット普及により広範に繋がりを持っていることもあります。 このような現状からも遺言書の需要は高まっているのではないでしょうか。 ―遺言を作成する― 通常の遺言には自筆証書遺言と公正証書遺言があります。 自筆証書遺言 ・全文、日付、及び氏名を自書すること(財産目録等は除く) *ワープロ、パソコンで作成したものやビデオ等の動画は遺言として認められません。 ・押印をすること(指印も可) ・数葉にかかる場合には契印をしなければならない。 その名の通り本人の自筆によって作成される遺言書です。 遺言書は何度でも書き直すことができるため、古い遺言書と新しい遺言書では内容が抵触する部分において最新のものが効力を持つため、どんどん更新していくことが出来ます。 様式を守り有効に作成することが出来れば、思い立った時に自分一人で作成、管理することが出来ることから、常にリアルに本人の意向を反映することができると言えます。 ちなみに、一人で作成しなければならず、連名、共同で作成したものは原則無効となります。  公正証書遺言 ・公証役場に出向き遺言内容を口授(口頭で伝える)する。 ・身分証明書の提示と署名押印 ・2人以上の証人の立ち会いを必要とする。 ・公証人手数料(財産額による) 公証人が遺言者の口述を筆記したものをまちがいないことを遺言者と証人が確認、承認し、署名押印します。 2人以上の証人が必要となるため、遺言者を含め最低3人以上で出向くことが必要となります。 この証人には誰でもなれる訳では無く ①未成年者 ②推定相続人、受遺者、推定相続人または受遺者の配偶者、推定相続人または受遺者の直系血族(遺言によって利害を持つもの) ③公証人の配偶者、公証人の4親等内の親族、公証人の書記、公証人の使用人 はなることが出来ません。 また、証人は遺言の内容を知ることとなるため立ち会いには守秘義務のある司法書士等に依頼されるのもよいと思います。 また、身体的に公証役場に出向くことが困難な場合には自宅や病院、施設へ公証人に来てもらえることもあります。 このように公正証書遺言は自筆証書遺言のように思い立ったらいつでもすぐに、というわけにはいきませんが、こうして作成された遺言公正証書の原本は公証役場に保管され、遺言者には原本と相違ない正本が渡されます。 正本は万が一紛失した場合にも再発行が可能です。 公正証書遺言の存在さえ知らせておけば後に公証役場に問い合わせ検索することもできます。 自筆証書遺言のように自身や家族によって紛失、間違って破棄、隠匿、改ざんの心配はありません。 加えて公正証書遺言には先ほど書いた「家庭裁判所における検認手続」が不要とされ、相続開始後すぐに遺言に従って相続手続を進めることができます。 では自筆証書遺言の場合、紛失、改ざん等の心配や、相続人に“最新”の遺言の保管場所がわからない等のデメリットに対しては平成30年改正によって「自筆証書遺言の保管制度」が創設され保管申請により、法務局で自筆証書遺言の保管がされることでクリアされることになりました。 また、この自筆証書遺言の保管制度により、家庭裁判所における検認手続も不要となります。 それに改正により自書要件の緩和されたこともあり自筆証書遺言のハードルも多少下がったことで、社会のニーズに応えやすくなったとはいえ、「自筆証書遺言の保管制度」は未開封のまま保管するものであるので、自筆証書遺言の正確さや有効性までを担保するものではないため、作成には自書によることで有効な文言、必要な様式を備えていないことで法的に遺言者の意図する効果が生じないということが起きる不利益までもがクリアされるわけではないので、作成には注意が必要です。 自筆証書遺言においても公正証書遺言においても有効に作成されれば法的 効力が生じますが、遺言の内容については、相続人全員の合意により異なる内容とすることもできます。 有効な遺言があれば絶対に紛争が起きない、というわけでは無く、相続人の納得や理解が得られない場合、遺言者の最終意思が尊重されない場合もあるかも知れません。 遺言と違い終活におけるエンディングノートには法的な効力はありませんので、形式的な要件もありませんから作成者は残される人に対して必要事項以外に自由に希望やメッセージの様なものも遺されるのではないでしょうか。 作成者の意図や意向を伝えるには、そういったメッセージの方が有用でしょう。 遺言書にも法的に意味を持たない部分として「付言事項」というものがあります。 作成者の意図、遺言内容の理由、残される人へ感謝の気持ち等のメッセージを付言事項に記すことができます。 生前に家族やパートナーとのコミュニケーションが十分にとれていなかった場合などは相続人や受贈者が遺言内容を理解、納得するために実質的、心情的に大きな役割を持つものといえるでしょう。 遺言書作成にあたってはせっかくの遺言の効力が生じないことのないよう注意(専門家のサポートを受ける等)することはもちろん、相続人間の争いを回避しスムーズに相続手続を進めることの他、法的効力以外の“効力”のある遺言書が作成できれば素晴らしいのではないでしょうか。

遺言書を書くその2

なんのために遺言書を書くのか? 「兄弟が後で揉めないよう遺言書を書いといてよ。」 「思い入れのある特定の動産(不動産)を○○に譲りたい。」 または、「○○には絶対譲りたくない。」 相続が開始すると法定相続分によりそれぞれの相続人へと財産は承継されます。 例えば法定相続分によらないで自己の財産を処分したいとき遺言書を作成することになります。 相続で揉めるか揉めないかは財産の多寡によるものではありません。 財産以外にも、遺言者の最後の意思表示として遺言者亡き後尊重されることになります。 では、遺言によりすることができるものにはどのようなものがあるのでしょうか? 特定の財産を特定人へ譲る(遺産分割方法の指定、遺贈) 法定相続分とは異なる割合で相続させる(相続分の指定) 特定の相続人を相続させないものとする(相続分の指定)(遺産分割方法の指定、遺贈)この場合特定の相続人が遺留分を主張することも考えられますが、虐待や重大な侮辱等 の著しい非行がある場合は、生前、家庭裁判所に(推定)相続人の廃除を請求することができますが、この推定相続人の廃除は遺言によってもすることができます。 排除された推定相続人は相続人の地位を喪失するため遺留分の請求をすることができなくなります。 このように虐待等の非行がある者に対して、生前に相続人の廃除をしたことによる報復が怖い場合など、遺言で誰にも知られずにすることもできます。 そのほかにも、遺言によって子の認知や、子のための後見人の指定、遺言執行者の指定や指定の委任をすることもできます。 このように生前にはすることができなかったがこのようにしてほしい、してほしくない、といったことや、伝えられなかったこと、生前にはできなかった意思表示をするという役目もありますね。 この点においても遺言を書くということと、財産の多寡はあまり関係がないといえます。 遺言について最近相談を受け、お話を伺ったものでは、事実婚や再婚に際して二人の出捐により住まいである不動産を購入する場合です。 再婚の場合、相手に前婚において子どもがいる場合、相手が先に亡くなった場合に複雑な共有関係が生じ揉めること必至です。 特に熟年での再婚で二人の間に子供がなく相手には前婚につき成人した子が数人いたというケースで、その方はご自分がその二人の新居となる不動産の購入についての出捐に迷いがあったため、公正証書遺言を作成されました。 婚姻や家族の形の多様化により相続関係も複雑なものになり、より最終の意思の表示というものに対しての要望が高まっているのかも知れません。 最終意思が尊重されるとすることが、現在の選択に影響を与える場合があるのです。 遺言によって将来の争いの芽を摘むことができることが、人生の一つの決断の後押しとなったようです。 では、遺言を書くにあたってどのようなことに気をつければ良いのでしょうか。 遺言には普通方式と特別方式(特別な事情で死期が迫っている等に摘要)があり、 普通方式でいうと ①自筆証書遺言②公正証書遺言③秘密証書遺言があります。 ②の自筆証書遺言は言うまでも無く遺言者自身でしたため保管する、一般的に遺言書とい ったらまず思い浮かぶものではないでしょうか。 小説やドラマで一度は目にしたことがあると思います。 小説やドラマにおいては、相続人となる親族がこっそり引き出しの中を盗み見て・・ とか、揉め倒す遺産分割協議の最中に突如発見される、または後から第2、第3の遺言書が現れたりしますが、本来は遺言者が一人で自由に誰にも知られずに、思い立ったときに書くことができる一番身近な遺言書と言えます。 しかし自筆証書遺言と言えど遺言は要式行為であるため厳格な様式が要求されています。 遺言の全文(財産目録等除く)、氏名、日付の自書、押印が必要です。 パソコンで作成したものや動画等は無効となります。 また、夫婦で一通の遺言書を作成した場合も原則無効です。  そして、遺言は単独行為であるので撤回も可能で、何度でも書き直すことができます。 特に自筆証書遺言についてはたいてい自己で保管しているのですから現在の遺言書を破棄し新しく書き直せば良いのです。 仮に前の遺言書が残っていた場合日付の新しい遺言が有効となります。 なので、日付の特定できない遺言書は無効ということになります。 日付の古い方が全て無効かとは言えば、そうではなく、新しい遺言と抵触する部分において無効となるだけで、そのほかの部分は有効とされるので、毎年遺言書を書き直す、という方もいらっしゃるようですが、前回の遺言を破棄されない(保管場所を失念した等の)場合は注意が必要です。 これは公証役場に保管される公正証書遺言についても同じで、公正証書遺言については費用がかかりますので、先に作成した公正証書遺言と異なる部分について、または先に作成したものに書かれていない部分のみを新たに作成することができます。 公証役場に保管されますので、どこに置いたかわからなくなる、間違えて捨ててしまう、隠匿されるなどの心配がありません。 また、作成につき公証人が関与していることから、内容についても要件を欠くことで効力が生じない、などの心配もありません。 また、遺言書について検認手続も不要です。 なお、作成には公証人、遺言者以外に2人の証人の立ち会いが必要となります。 この証人には、推定相続人や受遺者の他、利害関係のある一定範囲の者や未成年はなることができません。 近しい間柄のであるほど該当することにもなるので、証人については司法書士などが立ち会うケースが多いのは職務上守秘義務があり、秘密が遵守されること、また相続、相続登記、法律の専門家であるため、遺言作成過程においても相談することができるためでもあります。 秘密証書遺言は内容については公証人も知ることは無く、自分以外のだれにも知られずに作成することができます。 遺言証書は自筆であることは必要では無く、誰が作成したものでもかまいません。 遺言証書に署名、押印し、その証書を封じ、証書に用いた印鑑と同じ印鑑で封印します。公証人と証人2人の前に証書を入れた封筒を提出し、自分の遺言である旨、氏名、住所を 申述します。  公証人がその日の日付と遺言者の申述を封筒に記載し、遺言者、証人2人とともに署名押印します。  これで封筒の中の遺言証書はその遺言者のものということの証明がされます。 証人の要件は公正証書遺言の場合と同じです。 公正証書遺言と比較すると、公証人についても内容の秘匿は守られますが、そのため、封筒に押されている印鑑が遺言証書に押された印鑑と異なっている場合や、内容に無効原因があっても作成はされてしまうというデメリットもあります、また、保管についても公証役場では無く自分で管理することになります。  そして、秘密証書遺言の要件を欠いていても、自筆証書遺言の要件を満たす場合は自筆証書遺言として有効となる余地もあります(自書、日付、署名、押印)。  遺言書は先にも書いたとおり、様式に則ってすれば、いつでも自由に撤回することができます。 遺言は遺言者の最終意思の表示であるためです。 日付の新しいもので、古いものでした部分と異なる遺言をすれば、その部分において撤回されたものとなります。 また「~とあるのは撤回する」と記載することもできます。 1の遺言を2の遺言で「撤回する」としたものを、3の遺言で、2の遺言でした撤回を「撤回」した場合はどうでしょうか? この場合1の遺言が復活するのではなく、その部分について何もなかったこと(法定相続分による)こととなります。 遺言は様式に従ってする必要はありますが、本人の自由な最終意思の尊重を目的とするものであるのでそれぞれのニーズに沿う形の遺言を作成されるとよいと思いますので、相続に詳しい司法書士にご相談ください。

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