こんにちは。司法書士法人やまぎわです。
今回のブログでは、美容クリニックが診療所を開設する際の標榜(診療科目)について厚生労働省が定める診療科区分を参考にしながら「美容皮膚科」と「美容内科」の違いを一般社団法人クリニック開設に詳しい司法書士がわかりやすく解説します。
一般社団法人クリニック開設について詳しい解説はこちらの記事を参照ください。
非営利型一般社団法人による診療所開設を医療法人と比較しながら解説!
美容クリニックの標榜
「美容皮膚科」は、厚生労働省が定める診療科区分に列挙されていないため、医業広告ガイドラインにおいて正式な診療科名として標榜することができません。
「美容皮膚科」は、厚生労働省が定める診療科区分である「皮膚科」の診療科の中で美容を目的とした医療を提供すると考えられます。
そのため、多くの美容系の医療機関・クリニックは正式な診療科名である「皮膚科」や「形成外科」・「外科」などを標榜し、
その中で「美容皮膚科」としての診療を行っていると考えられます。
同様に「美容内科」も厚生労働省が定める診療科区分に列挙されていないため、標榜は「内科」とし、美容を目的とした医療を提供すると考えられます。
美容皮膚科
診療科の種類:
皮膚科(専門は皮膚科)
主な対象:
皮膚や外見に関するトラブルや希望(シワ、シミ、ニキビ、毛穴、たるみなど)
診療内容の例:
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スキンケア・肌改善:レーザー治療、光治療、ピーリング
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注入治療:ボトックス、ヒアルロン酸などの美容注射
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皮膚疾患:アトピー性皮膚炎、ニキビ、蕁麻疹などの一般皮膚科診療も行うことが多い特徴:
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皮膚に関する専門知識がある医師が担当
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外見の改善だけでなく、皮膚トラブルの治療も行える
美容内科
診療科の種類:
内科(専門は内科)
主な対象:
体の内側から美容・健康をサポート(ホルモン、血液、代謝など)
診療内容の例:
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サプリ・点滴・注射:美白点滴、疲労回復点滴、プラセンタ注射
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ホルモン治療:女性ホルモンや男性ホルモンのバランス調整
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生活習慣・体質改善:肌や髪の健康のための栄養指導、痩身治療特徴:
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内科医が体の中から美容を改善するアプローチ
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外見よりも「体の調子・代謝・ホルモン」を整えることに重きを置く
美容皮膚科と美容内科のまとめ
項目 | 美容皮膚科 | 美容内科 |
---|---|---|
医師の専門 | 皮膚科 | 内科 |
主な対象 | 肌・皮膚・外見 | 体の内側・ホルモン・代謝 |
治療方法 | レーザー、注入、外用薬 | 点滴、注射、内服薬、生活習慣指導 |
目的 | 肌の改善・美肌 | 健康・体調改善、美容サポート |
ポイント:
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肌の見た目や皮膚疾患が気になる場合 → 美容皮膚科
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体の内側から健康的に美容を整えたい場合 → 美容内科
美容クリニックの中でも老化予防や若返りを目的としたものを美容内科として、
司法書士法人やまぎわでは一般社団法人診療所開設許可のご相談に多くあります。
アンチエイジング医療
大きく分けて 注入系・機器系・内服・再生医療系 に分類されることが多いと思われます。
分類 | 代表的施術 | 説明 | 保険適応 |
---|---|---|---|
注入系 | ボトックス、ヒアルロン酸注入 | シワやたるみを改善 | ×(自由診療のみ) |
機器系 | レーザー治療、光治療(IPL)、高周波(RF)、超音波リフト | 肌のハリや小ジワ改善、引き締め | ×(自由診療のみ) |
内服・点滴 | サプリメント、プラセンタ注射、点滴療法(ビタミンCなど) | 体内からのアンチエイジング、疲労改善 | ×(自由診療の場合が多い) |
再生医療系 | 幹細胞治療、PRP(多血小板血漿)療法 | 肌や組織の再生を促す | ×(自由診療のみ) |
今回のブログでは、美容皮膚科と美容内科の標榜についての違いを解説させていただきました。一般社団法人で美容クリニックを開設したいといった方は司法書士法人やまぎわまでご連絡ください。